アン・マルコムはアルト・サックスも吹く女性シンガー。この作品ではトランペッターのトム・ハレルが作曲した曲も多く、アレンジも担当するといったマルチな活躍をしている。彼のアイディアなのだろう。2管のクインテットにバイオリンとチェロも加えたことで、全体の響きがマイルドかつ穏やかなものになった。そうしたバック・グラウンドを得て、ここでのマルコムは表情豊かにしっとりとした歌唱を聴かせてくれる。加えて演奏面でもバックの面々が心地のよいサウンドが連続させる。
聴き所:トラック(2)「Evening(Beau Soir)」
ドビュッシーの曲にマルコムが歌詞をつけたナンバー。クラシック的な響きもあって、重厚な1曲に仕上がっています。(Jazz Yellより)
Ann Malcolm(vo,as), Tom Harrell(tp,comp,arr), Andy Scherrer(ts), Alejandro Rutkauskas(vln), Daniel Pezzotti(cello), Colin Vallon(p,fender rhodes), Patrice Moret(upright b), Dejan Terzic(ds), Domenic Landolf(afl on 4), Wolfgang Zwiauer(eb)
Recorded at Hardstudios, Winterthur, Switzerland, on January 20-22, 2009
1.Childhood 2.Evening(Beau Soir) 3.Give 4.The Red Cat 5.Before Dawn 6.The Crystal Paperweight 7.My Bells 8.Remember The Time
(ABEAT FOR JAZZ) (2010年10月5日発売)