ドラマー工藤悠をリーダーとするトリオ、TRIPLET’S(トリプレッツ)のデビュー・アルバムが完成した。最近のピアノ・ブームでピアニスト名義のトリオ・アルバムは数え切れない程沢山出ているが、同じピアノ、ベース、ドラムスのトリオであり乍ら、このTRIPLET’Sのサウンドは、他と違う大きな特色を持っている。このグループは、2008年2月、工藤悠を中心に、ピアノの楠直孝、ベースのカイドーユタカの3人で結成された。それ以前から共演を重ねる中、音楽的経歴や指向する音楽性が異なるにも拘わらず、3人共血液AB型、星座魚座の共通性もあるためか、非常に呼吸が合うのを感じていた。結成以来、月に1〜2回のライブを企画し、3人がオリジナル曲を出し合ってレパートリーを増やし、各人の個性を生かした、自由度の高い演奏を目指している。工藤悠のドラミングについては彼自身次のように語る。「自分のドラミングの一番の魅力は、その音色にあると思います。どれだけ良い音を出せるか、ということを常に追求していますから。」トリプレッツの演奏は、3人の特色ある個性的な高い音楽性を駆使し乍らも、選曲に留意して幅広いジャンルから楽しんで聞いて貰えるようなわかり易さを大切にしている。内容を豊富にするため、ゲストにボーカルやサックス・プレイヤーを加えることもある。3人共にルックスの良い30代のナイス・ガイであり、服装も白シャツで揃えるファッション・センスがあり、ターゲットとして、同じ30代のバリバリ働く独身女性など従来のジャズリスナーにとどまらない広い層の獲得を目指している。本アルバムは全11曲、オリジナルは工藤が2曲、楠とカイドーが各1曲を提供し、あとはスタンダードからジャズ曲、ビートルズ、クラシック曲に至るまで、トリプレッツのモットーとする幅広い選曲と音楽性を表現し、2曲にサックス、1曲にボーカルを加えているのが興味深い。瀬川昌久(ジャズ評論家) (infoより)
工藤 悠: ドラムス楠 直孝: ピアノカイドー ユタカ: ベースゲスト・ミュージシャン=黒沢 綾:ボーカル/鹿嶋 千鶴:テナー・サックス
レコーディング:2009年7月6日、ランドマーク・スタジオ
1.トリプレッツのテーマ/(The Theme of TRIPLET’S) 2.Ladies In Mercedez/(レディース・イン・メルセデス) 3.Afternoon In Paris/(アフタヌーン・イン・パリ) 4.Nightfall/(ナイトフォール) 5.飄然として/(Hyouzen to shite) 6.Aung San Suu Kyi/(アウンサン・スー・チー) 7.愛の夢/(Dream of Love) 8.Over The Rainbow/(オーバー・ザ・レインボー) 9.前つめて!/(Mae tsumete !) 10.Here, There and Everywhere/(ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア) 11.ともだち/(Tomodachi) (東京サウンドシティ企画)