マッコイ・タイナーとジョー・ヘンダーソンによるカルテットが、1966年にニューヨークのスラッグスというクラブで行った公演を実況録音した未発表発掘音源がリリース!
本作は、タイナーとヘンダーソンがベーシストのヘンリー・グライムス、ドラマーのジャック・ディジョネットとともに、1966年にニューヨークの失われたジャズの聖地、スラッグス・サルーンで行った公演を捉えたライヴ録音。それまでに『ページ・ワン』や『インナー・アージ』、『ザ・リアル・マッコイ』などブルーノートでの諸作で度々共演を重ねていたタイナーとヘンダーソンによるコンビと、アルバート・アイラーやドン・チェリーとの共演で名高いグライムス、そして当時気鋭の若手だったディジョネットによる白熱の演奏がたっぷりと収録されている。
フランシス・ウルフ、レイモンド・ロス、ロバート・ポリロによる貴重な写真や、ジェイソン・モラン、ジョー・ロヴァーノ、ジョシュア・レッドマン、クリスチャン・マクブライド、ナシート・ウェイツ、テリ・リン・キャリントンのインタビューもブックレットに収録された、充実の作品だ。
伝説的なエンジニアであるオーヴィル・オブライエンによって録音されたというこの作品は、ディジョネットの個人アーカイブとして60年近く保管されていたという。本作について、ディジョネットは「たまたま、この組み合わせで当時スラッグスで演奏する機会が訪れた。これは本当に素晴らしいものになるだろうと期待していた。そして案の定、全員が明日はないかのように演奏した。
幸運にも、素晴らしいスタッフが熱意と献身をもってこの素晴らしい音楽を録音した記録が残っている。これは珍しいことだ…この録音は、ミュージシャンが本当に演奏し、新しいことを熱心に模索し、実験していた時代と期間を表している。当時は非常にクリエイティブな時代だったよ。ミュージシャンたちはさまざまなことを試していたし、もちろんスラッグスのような会場では実際に演奏して技術を磨くことができた。当時、音楽は変化し、いわば、より探求的な音楽へと移行していた。そして、その環境がそうした探求を促したんだ」と語っている。
ブルーノートの社長であり本作のエグゼクティヴ・プロデューサーも務めたドン・ウォズは、「1966年のスラッグスでの特別な一夜の録音は、私たちを最も奥深いところまでワイルドな旅へと連れて行ってくれます。ヘンダーソン、タイナー、ディジョネット、そしてグライムスが、楽曲に書かれた裏通りや脇道のすべてを、時間をかけて探索しているかのようです。非常に特別な瞬間を垣間見ることができます」とコメントしている。
Joe Henderson(ts) McCoy Tyner(p) Henry Grimes(b) Jack DeJohnette(ds)
★1966年、ニューヨーク、スラッグスにてライヴ録音
1.[CD]
1.In 'N Out
2.We'll Be Together Again
2.[CD]
1.Taking Off
2.The Believer
3.Isotope
(BLUE NOTE)2CD 6597514