★1934年生まれ、88歳を迎えたテナーの巨匠、ヒューストン・パーソンの最新作品。彼のほとんどの作品のレコーディングを行ったルディ・ヴァン・ゲルダーを回想した作品は、もちろんヴァン・ゲルダー・スタジオでの録音。
★ビ・バップ、ハード・バップ時代を通過し、一時はソウル・ジャズの世界でも活躍し、その演奏スタイルは一つの時代を築いたと言っても良いでしょう。ヒューストン・パーソンの演奏は、理想的に淹れたコーヒーと多くの共通点があるとの例えがあります。 どちらも大胆で、満足感があり、スムーズで、目を見張るものがあり、一度味を体験すると中毒性があると。くすぶっているようなブルース色を帯びた曲、昔からの定番のアップテンポな曲、蒸し暑い深夜に聴くバラード曲でも、彼の表現力には失敗がありません。
★そのヒューストン・パーソンが元気にヴァン・ゲルダー・スタジオに戻り、ラッセル・マローン(g)、ラリー・フラー(p)、ルイス・ナッシュ(ds)という超強力メンバーが参加したクインテット編成で録音したのが本作であります。
★収録曲は全10曲、素晴らしい曲を集め、それぞれからアルバムの明確なストーリーを抽出しました。タイトルチューンの「Reminiscing at Rudy's」は、伝説的なエンジニア、ルディ・ヴァン・ゲルダーへのオマージュです。 ヒューストン・パーソンのリーダーとしての最初のレコーディングは、伝説的なイングルウッド・クリフスの同スタジオで行われ、ヴァン・ゲルダーが亡くなるまで友情を続けました。本作は決して単なる後ろ向きのメモリアル・アルバムではありません。生涯現役のヒューストン・パーソンの演奏にはまだまだ目を話せません。
Houston Person (tenor saxophone), Russell Malone (guitar), Larry Fuller (piano), Matthew Parrish (bass), Lewis Nash (drums, vocal #6)
Recorded at Van Gelder Recording Studio, Englewood Cliffs NJ on July 19, 2022
1. At Long Last Love 4:57
2. Again 6:50
3. Moon River 4:48
4. Put Your Head on My Shoulder 5:27
5. Why Did I Choose You 4:12
6. Nothing Ever Changes My Love for You 4:17
7. My Romance 6:15
8. I'll Let You Know 7:42
9. Please Send Me Someone to Love 7:01
10. Reminiscing at Rudy's 5:50
(HIGH NOTE/USA) HCD7332