フリー・ジャズ等、スピリチュアルなブッキングで人気を博すメールスその聴衆に熱狂的に迎えられた76 年ブレイキーの貴重記録
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズのトランペッターが辞めてしまって次 がみつかるまでの間、お助けマンとして何度も登場するのがビル・ハードマン。
彼は1956 年に初めてこのグループに起用され、57 年までジャッキー・マクリーン(as) などと共にプ レイしていましたが、その後も68 年、70 年、75〜76 年とブレイキーからお声がかかって 参加していました。
これは、75 年からデイヴィッド・シュニッター(ts) と共にフロントをつ とめていた間の76 年にメールス・ジャズ・フェスティヴァルで演奏したときの記録。
この ヨーロッパ・ツアーには、ハードマン、シュニッターというフロントにミッキー・タッカー のピアノが加わり、ベーシストは途中でクリス・アンバーガーからキャメロン・ブラウンへと交代していますが、メールスで はまだアンバーガーがベースを弾いています。
それにしても、メールス・ジャズ・フェスとは! フリー・ジャズの祭典とい うイメージが強いこのフェスティヴァルにジャズ・メッセンジャーズが参加しているのは不思議ですが、聴衆からは熱狂的な 拍手を浴びており、フリー好きの聴衆にもブレイキー一党の演奏の魅力はしっかりと伝わっていたことがよくわかります。
曲 は、Rouletteに録音したばかりの「Backgammon」と「Uranus」、そしてこの時点ではまだ正式な録音のなかった「Gypsy Folk Tales」に加え、ベニー・ゴルソンの旧作「Blues March」と「Along Came Betty」、そしてシュニッターのテナー・サックスを フィーチュアしたバラード「I Can't Get Started」という構成。どの時代でも強烈な個性を発揮していたザ・ジャズ・メッセン ジャーズの充実した演奏には終始圧倒されます。(infoより)
Art Blakey(ds), Bill Hardman(tp), David Schnitter(sax), Mickey Tucker(p), Chris Amberger(b)
1. Backgammon (9:43) (Side A)
2. I Can't Get Started (7:35) (Side A)
3. Blues March (11:14) (Side B)
4. Along Came Betty (10:14) (Side C)
5. Gipsy Folk Tales (8:17) (Side C)
6. Uranus (11:11) (Side D)
(JAZZLINE GERMANY) N-78025