仙台を拠点に活動するジャズサックスプレイヤー名雪祥代。昭和音楽大学・大学院で学んだクラシックの技術に裏付けされた正確なテクニックをジャズでも生かし、その演奏は男性的な力強いサウンドと歌心溢れる女性らしい柔らかな表現の両方を併せ持つと定評がある。
今回録音の「Comfort」は3度の日本アカデミー賞受賞の作編曲家兼ピアニストの谷川賢作氏との出会いから生まれた。他のレコーディングメンバーは、何度も共演を重ねる東北で活躍するミュージシャン仲間達。だからこそ醸し出すタイトル通り“心地良い”響きが包み込む。「クリアで透明感に溢れたサックスの音色が心に沁みわたる。そこが彼女の個性であり、魅力につながっている」〜Jazz ジャーナリスト 小川隆夫氏(ライナーノーツより)
*女性サックス奏者が乱立!?するなかでのCDデビューはさぞ勇気がいったことだろうと想像される。しかも仙台というジャズがどちらかというと盛んではないと思う地から。彼女の演奏をつい最近聞いた。(定禅寺ジャズフェス)そこでの彼女のプレイはスリリングで危うさも合わせ持つジャズの本質を感じるものであった。確かにライヴならではの高揚感があるとはいえ、これからの彼女を期待させるものがある。そしてこのデビューCDもテクニックや美しさだけではなく危うさをも感じられる演奏の第一歩であることを信じよう。だってそれがジャズだから。(河内)
名雪 祥代 Sachiyo Nayuki(Alto and Soprano Saxophones)
谷川 賢作 Kensaku Tanikawa(Piano)
佐藤 弘基 Hiroki Sato(Wood Bass)
今村 陽太郎 Yotaro Imamura(Drums)
齋藤 寛 Hiroshi Saito(Percussion)
1. When Lights Are Low(Benny Carter)
2. Today’s Blues(Sachiyo Nayuki)
3. How Long Has This Been Going On?(George Gershwin)
4. Dream of Konitz (Kensaku Tanikawa)
5. 煉瓦頌 (Kensaku Tanikawa)
6. All the Things You Are (Jerome Kern)
7. Nostalgie(Sachiyo Nayuki)
8. A Night in Tunisia (Dizzy Gillespie/Frank Paparelli)
9. Body and Soul (John Green)
(nayunayu-ukiuki music) (2016年9月14日発売)