奏法としては、流麗でクラシカルな右手のラインが特徴的で、テクニック面では申し分なく高品位で上手い。でも驚いたのはそこじゃない。全11曲がオリジナル曲で、ジャズ、クラシック、ワルツ、タンゴ、ジュイッシュ、風味の違いはあれ、物悲しさと浪漫溢れる美曲揃いであるところだ。一方で地中海風というか、ミシェル・ペトルチアーニ的な爽やかさ、暖かさも感じる。更に曲といってもテーマだけという事ではなく、インプロヴィゼーションも含めて演奏まるごとがピカピカに輝いているのだ。私の個人的好みで言えばもう少し“汚し”も欲しいところだが、どの瞬間を切り取っても美旋律づくしと、些か呆れんばかりのレベルで徹底的に美しくて、それはもう甘い。(帯ライナーより抜粋)
Tamir Miler(p)
Gilad Ephrat(b)
Roy Oliel(ds)
01. Jordan valley 04:41
02. No gravity 07:25
03. Yaara 04:27
04. Overture 07:36
05. Destination 04:53
06. Clear 03:28
07. Waterfalls 04:59
08. Tears 05:13
09. Walk in spirit 04:48
10. You're back 03:52
11. Passion fruit 04:02
Recorded At Pluto Studios,Tel Aviv 2013
DISKUNION JAZZ/自主制作原盤 帯ライナー付