スパイス・オブ・ライフのスウェーディッシュ・ビューティー・シリーズ第4弾として登場するアンナ・シセはスウェーデンの舞台女優、テレビ女優、モデル、そして、ジャズシンガーとして活躍している褐色のソングバード。
アフリカのガンビア出身の父とスウェーデン人の母を持つ彼女は、そのスリムな容姿からは想像できない慈愛豊かなでメロウな深い声を持つ。数々の舞台で鍛え上げられたその歌唱力と表現力もみごとで、総勢22名からなるストリングスを交えたオーケストラをバックに堂々と歌い上げるスタンダードの数々はジャズヴォーカル・ファンにはこたえられない出来映えとなっている。
スウェーデンの人気ピアニスト、ヤン・ラングレンをはじめとするスター・プレイヤーたちのソロもみごとで、スウェーデン・ジャズの魅力と実力をいかんなく発揮した作品。ジャズ・ヴォーカルの世界に北欧から新しいスターの誕生である。
【ライナーノーツ抜粋】
これまで3人のスウェディッシュ・ビューティーを聴いてきた人には、予期せぬキャラクターの出現であり、一方で待ってましたの声も上がりそうなアンナ、才色兼備もここまでくるとぐうの音も出なくなる感じがある。1曲目から、ナンシー・ウィルソンやチャカ・カーンなどをお気に入りにしてきたことがよく分かるが、その次に二重写しのように浮き出てきたのは、僕にはナタリー・コール。エモーショナルなのに雑味と絶縁し、力強さと優しさがきめ細やかに溶けた利発さと能弁さ、さて、これが本当に「いつの間にかどこかでできあがっていた」なら一大事だ。
しかもそのマナーで、ジャズ・スタンダードに限らず、ボブ・ディランやレナード・コーエンの図の中に入っていくから参る。もっとも、母国語で歌う〈友の唄〉あたりまで聴き進めればどうだろう、歌の美形が二重写しからはずれ、立派な「個」のプロポーションになって現れる。これではピアノのヤン・ラングレンや、ベースと編曲のパトリック・ブーマンらも、総力を上げるほかなかったろう。成田 正氏 (infoより)
Anna Sise(vo),
Jan Lundgren(p),
Patrik Boman(b),
Karl-Martin Almqvist(ts),
Peter Asplund(tp), Stockholm String Session
1. A Nightingale Sang In Berkeley Square
2. But Beautiful
3. It Ain't Me Babe
4. Bye Bye Blackbird
5. All The Things You Are
6. Visan om mina vanner
7. It ́s Alright With Me
8. Suzanne
9. That Old Feeling
10. Second Time Around
11. I'll never be the same
(SPICE OF LIFE) (2007年10月31日発売)