録音は2014年1月10日と11日。その約2週間前の2013年12月28日に43歳で病没したベース奏者ドウェイン・バーノに捧げた5部構成の「The Liberation Blues Suite」からオリン独特の濃厚で重厚な世界が広がる。
共演メンバーはショーン・ジョーンズ(トランペット、1978年生まれ)、JDアレン(テナー・サックス、1972年生まれ)、ルクス・カーティス(ベース、1983年生まれ)、ビル・スチュアート(ドラムス、1966年生まれ)。パット・メセニーやジョン・スコフィールドとの共演で知られるスチュアートの参加は世代的にも人脈的にも異色だが、オリンは彼のサウンドが大好きなのだという。
吹き込みに際し、オリンはこれまでプレイして手ごたえを感じた面々の中から、一度も共演レコーディングをしたことのないミュージシャンも呼ぼうと思った。「今こそ、ビル・スチュアートに声をかける時だと思ったんだ」。ルクスはラテン・ジャズの世界でも売り出し中の気鋭。ジャッキー・マクリーンが学長を務めていた「アーティスツ・コレクティヴ」で学び、その後はバークリー音楽大学にも在籍。エディ・パルミエリのバンドにも加わっている。
凝りに凝った緊張感だらけの演奏が続いた後、スタンダード・ナンバー「The Night Has A Thousand Eyes」が飛び出す。花を添える歌声の持ち主はジョアンナ・パスカル。オリンは「彼女は偉大なシンガー、ミュージシャン、アーティストとして開花しつつある」と述べている。(原田和典氏/ライナーより抜粋)
Orrin Evans(p)
Sean Jones(tp)(except #7, 10, 11 & 12)
JD Allen(ts)(except #10, 11 & 12)
Luques Curtis(b)
Bill Stewart(ds)
+ Joanna Pascale - vocals #12
1.Devil Eyes
2.Juanita
3.A Lil’ D.A.B. a do Ya
4.A Free Man?
5.Liberation Blues 5
6.Simply Green
7.Anysha
8.Meant to Shine
9.Mumbo Jumbo
10.How High the Moon
11.The Theme
12.Encore: The Night has a Thousand Eyes
(SMOKE SESSIONS RECORDS) (2014年10月8日発売)
直輸入盤帯ライナー付国内盤仕様